10歳 小学生 君を笑わせることがただただ楽しかった
13歳 中学生 僕は君に恋をした
クラスは変わって 話もできなかったけど君が好きだった
14歳の春 君に告白しようとした
初めての朝 初めての告白 勇気を出した
名簿には
君の名前は
もうそこにはなかった
僕が知らない間に 僕の前から消えてしまった君
何も知らない僕がバカだった
足が震えた 声が出なかった 目を疑った 息が止まった
立ち尽くす僕
とても滑稽に見えたでしょう
後から話で聞いたよ
県外の学校に転校したって
あんなに皆と仲良くしてたのに
こんなに寂しいことはないよね
ああ 僕は 好きと伝えられなかった
臆病すぎて 話もロクにできなくて
たとえ掴めない光でも 手を伸ばせばると思っていた
でも 伸ばすことさえ許されない
僕は 僕は 何を支えに生きたらいい?
君と偶然手が触れた時
この気持ちに気づくべきだった
なのに僕は君の照れる横顔を
横目で見ることしかできなかった
運命だなんて言いたくはないけど
遠い場所に行ってしまうなんて
君が「ありがとう」と言った時
僕は君に伝えるべきだった ああ
14歳になってから とても友達が増えたよ
今まで1人の朝が あんなに賑やかになった
女子の友達もできたよ
でも何もときめかないんだ
君は遠くでもうまくやってるかな?
君のことだから必ずうまくやってるだろう
僕のことなんてとうの昔に忘れてしまって
それがすごく寂しくて
君の笑顔が好きだった
僕が少しおどけただけで
笑ってくれる君を見て 僕まで笑ってしまって
そんな君も 君も もうここにはいない
君と偶然手が触れた時
これを必然と呼ぶべきだった
何も気づけない 自分の気持ちもわからない
僕は愚か者でした
運命だなんて言いたくはないけど
伸ばせる手を伸ばせなかったことに
僕はずっと後悔してたんだ
こんなちっぽけな手でも
いくら馬鹿げた話だろうと
僕の心は満たされない
いくら綺麗な女子だろうと
僕の目には映らない
いくらこれが決まっていたことだとしても
もう僕に支えはない
何を求めて生きればいい
僕の信じてた光が なくなったとき
もうこんな日々はいらない
こんな日々は
もう二度とこんな日々は ああ
忘れたくて でも忘れたくなくて
君が 僕の横で笑ってくれてたこと
それが それが 僕にとっての
唯一の生きる希望
君と偶然手が触れた時
なぜこの心は動かなかった
恋というものを知らない僕は 恋を知るのが遅すぎた
ただこれだけは聞いておきたいんだ
君の中に僕は生きてましたか
もう今更何を言ったって遅いから
思い出すのはやめておくよ
ずっと手を握っていたいほど
君が好きだった
さようなら ああ
さようなら